COST
費用について
ローコストに関する考え
手段を選ばないならば、極端に安価な住宅も可能です。
50万/坪で夏暑く冬寒くて凌ぐのが大変な住宅と、60万/坪で性能を満たした住宅、果たしてどちらがローコストと言えるでしょうか?
意匠、設備、居住性能のレベルということを抜きで単に総工事費用で謳われることが多いですが、本来ローコストとは、住まってからの満足度とかかった費用とで計られるべきものです。
ローコストとは、施工性の合理化を図る技術的なことに加え、お施主様のご要望や予算のなかでバランスを計った適正価格住宅と捉えます。
単なる安物ではなく、ご要望のなかでの優先順位を整理したうえで、コスト、生産性おのおのバランスを計り、更にその総体のバランスをいかに巧みにとれたかで、結果としてローコスト住宅という成功を生み出します。
工務店さんの段取りの良さはコストに大きく影響します。優れた現場管理のできる工務店は余計な出費を抑えることがきできるために、工事価格を適正価格で請け負うことが可能です。そして設計者との信頼関係も見積に影響する要素です。
建築資材や労務費を削ることはローコストではなくダンピングです。実際に造る者が気持ち良く働けなければ、いい加減な工事になるばかりか資材調達に支障をきたし、欠陥になる恐れも生じることでしょう。また希望をあきらめることで総費用が下がりますが、これは単なる断念であってローコスト化ではありませんね!
設計料は余計にかかる費用?
設計から施工までを請け負うゼネコンや住宅メーカーは設計料を「サービス」または「3%」と言うことがあります。この「サービス」は営業上の立て前であり、実際には工事費用に上乗せして設計の諸費用を回収するというカラクリになっています。もしも設計にコストがかけられていないのであれば、建築基準法をクリアできないばかりか、人が住むことも難しいものになることでしょう。
小麦粉や砂糖、卵、バターを適当に混ぜるだけでお菓子ができるわけではないのと同様、建物を安全に美しくまとめ上げるためには、レシピが必要です。そのレシピこそが設計です。そしてそのレシピ通りに作業がされないときちんとしたものは出来上がりません。
設計事務所は設計から工事の監理(現場チェック)や工事費用の監理まで行います。工事費用が適正な価格になることで設計料以上に工事費用が下がることはよくあることです。
また、材料の仕様まで細かく指定した図面があれば、工事中によく起こる材料や仕様の不正な変更、取りやめなどを厳しくチェックできます。こうすることで、工事後に不正に「追加金」が請求されることを防ぐことができます。
設計事務所は、お施主様の希望をレシピにし、お施主様の代理人として、レシピ通りに工事を行わせることで、建築のプロセスを透明性のある明確なものにする責任を負うのです。
耐震強度偽装問題
現在の耐震強度偽装問題ですが、私はこの事件によって建築士の責任の重要性を再認識しました。建築は良くも悪くも経済行為です。そのため、施工業者が限られた予算内で利潤を追求しようとすれば、材質、仕様、構造の程度を調整してしまうことは自然の成り行きとも言えます。
こうした問題を避ける一つの方法は、チェックする目となる建築士を味方につけることです。建築士がお施主様から直接報酬を受けるならば、施工業者から距離を置くことになり、お施主様の要望に沿った設計・監理が可能になります。しかし、建築士が住宅メーカーや建設会社、工務店から報酬を受け取るのであれば、業者の方法に協力する立場をとる可能性が強まります。
どのような状況であっても、建築士が職業倫理を欠き、危険な建物を設計することは許されません。しかしお施主様の代理人となる建築士は、耐震強度偽装のような問題に陥りにくいのです。
企画設計費用について
建築設計を立てるための
企画設計(お試しプラン)
12万円~
ビルマンションなどの
ボリューム査定及び事業収支作成
6万円~
※これらは基本・実施設計に至った場合は返金致します
基本・実施設計について
建物規模に拘わらず一連の設計業務(調査申請・設計図書・工事監理)は必要なため、一般的に工事費用が少ないほど割合は高めになります。また、ローコストになるほど設計にはより工夫を必要とするために時間を費やします。
以下は参考です。基本的には状況や条件に応じた対応をさせていただいております。
〔参考〕その他にかかると予想される諸費用
登録免許税 | 土地や建物の所有権を登記する際にかかる税金 |
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所有権登記費用 | 代行費用(司法書士報酬) |
建物の表示登記費用 | 代行費用(土地家屋調査士報酬) |
印紙税(契約) | 設計契約や建築請負契約時に契約書に貼る印紙代 (工事契約の印紙税:1千万~5千万の契約で15000円) (設計契約の印紙税:300万~500万の契約で2000円) |
融資
印紙税(融資) | ローン契約書に貼る印紙代 |
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登録免許税(融資) | ローンを受ける際に抵当権設定登記にかかる税金 |
融資手数料 | 金融機関に支払う事務手数料 |
抵当権設定登記費用 | 代行費用(司法書士報酬) |
ローン保証料 | 連帯保証人を立てる代わりに入る保証保険 |
団体信用生命保険 | 返済中に死亡した際に肩代わりしてくれる保険 |
火災保険 | 義務 |
その他
確認申請手数料 | 役所に対する建築設計審査申請料 (100㎡~200㎡の新築で5万円前後) |
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完了検査手数料 | 役所に対する竣工時の建築検 (100㎡~200㎡の新築で3万円前後) |
不動産取得税 | 土地や不動産を取得した際に一度だけ課税 |
固定資産税 | 住宅を建てた後に毎年かかる税金(評価額×標準税率1.4%) |
都市計画税 | 住宅を建てた後に毎年かかる税金(評価額×標準税率0.3%) |
消費税 | 工事費,ローン手数料,登記費用,設計料等にかかります |
雑費(別途の場合) | カーテン,ブラインド,空調機器,外構工事費,引越し費用等 |
地盤調査費用 | あらかじめ必要な場合(工事費に含む場合もあります) |
敷地測量(高低差含) | 必要に応じて |
真北測定 | 北側斜線制限や高度地区に該当する地域 日影規制対象地域に該当する地域 |